高気圧酸素治療装置
高気圧酸素治療装置
高気圧酸素治療は、2~3気圧の100%酸素環境(高圧タンク)に患者さんを収容することで、病状の改善を目指します。 通常全ての酸素治療は、いかに効率よく血液のヘモグロビン(Hb)に酸素を結合させるかを目指す治療法です。 したがってHbが完全に酸素によって飽和された後はもはや、それ以上の酸素を生体に供給することはできません。 これに対して、高気圧酸素治療は気圧をあげ、吸入気酸素分圧を上昇させることによって、Hbが酸素と飽和した後も、単独の溶解酸素が血液中に送りこまれます。
このような多量の溶解酸素を利用して、多種の低酸素症で引き起こされる多くの症状を改善させようとする治療法です。
適応症
この治療法は、従来潜水病や一酸化炭素中毒症に利用され有名ですが、脳梗塞・くも膜下出血等の低酸素症状をはじめ、突発性難聴、ガス壊疽、急性脊椎性麻痺、急性末梢循環不全、出血性ショック、イレウス、広範囲熱傷・凍傷、網膜動脈閉塞症など様々の適応症があります。
治療時間
図のように1日約85分の治療時間で7日前後の治療となります。
体 制
タンク内にマイクとスピーカーが装着されておりますので患者さんとのコミュニケーションが容易に取れるようになっております。 又、各種医療機器(心電図モニター、脳波等)も設置可能ですので患者さんが安心して治療を受けていただけるように万全の体制を整えております。