たばこについて考えよう!~世界禁煙デーをご存じですか?~
世界禁煙デーとは?
世界保健機関(WHO)は、たばこを吸わない習慣が社会に広まるよう、1988年より、5月31日を「世界禁煙デー」と定めました。毎年テーマを決め、たばこ対策の推進を各国に呼びかけています。2012年、今年のテーマは、「Stop Tobacco Industry Interference(タバコ産業の干渉を阻止しよう)」に決まりました。
日本では、「世界禁煙デー」に始まる一週間(5/31~6/6)を「禁煙週間」と定め、たばこと健康の問題について、啓発活動を行っています。 「世界禁煙デー」をきっかけに、たばこと健康の問題についての関心と理解を深めるようにしましょう。
たばこの害
たばこの煙には、4000種類の化学物質が含まれ、その中に200種類以上の有害物質、50種類以上の発がん物質が含まれます。
たばこは、肺がんをはじめとして喉頭がん、口腔・咽頭がん、食道がん、胃がん、膀胱がん、膵がんなど多くのがんや、心臓病、脳卒中、慢性閉塞性肺疾患などの病気の危険因子になり、また、低出生体重児、流産、早産など胎児の健康にも影響を与える危険性があります。
WHOによると、世界で喫煙による死亡者は年間540万人にものぼると報告されており、健康への影響力の大きさを物語っています。
受動喫煙
燃えているたばこから出る煙と喫煙者が吐き出す煙を吸うことを“受動喫煙”と呼びます。喫煙者が吸い込む煙を“主流煙”、たばこから出る煙を“副流煙”と言い、主流煙よりも副流煙の方が有害物質が多く含まれ、中には数十倍にのぼるものもあると言われています。
自らが喫煙していなくても、間接的に煙を吸うことで、有害な影響を受けます。
以上のことから、近年では公共の場所等での禁煙化など、たばこの規制に関する取組みがより一層進められています。
禁煙するには
たばこに含まれるニコチンには依存性があり、自分の意志だけでは、やめたくてもやめられないことがあります。
日本では、2006年4月から、禁煙の治療に対する保険の適用が始まっており、いわゆる“禁煙外来”を行っている病院もあります。禁煙をしたいけれども続かないなど、お困りの方は是非、禁煙外来を行っている病院を調べてみてください。
一人でも多くの人が、自分のため、周りの人のために、たばこに関する知識を深め、たばこによる健康被害が少しでも減るように、取り組んでいただければと思います。
(文責 地域連携室 倉本)