食中毒予防について
6月に入り、梅雨の時期となってきました。これからは気温も湿度もぐんぐん上がり、食中毒の季節はまさに本番です。目に見えない敵“食中毒”を予防するにはどうしたらよいでしょうか。
食中毒を防ぐポイント
食中毒予防の3原則は、食中毒菌を「つけない、増やさない、やっつける」。食中毒を起こす細菌やウイルスは違っても、予防するには共通のポイントがあります。
(1)買い物をするとき
・生鮮食品は、新鮮なものを選びましょう。消費期限のあるものは必ず確認を。
・購入したら、肉や魚などの汁がもれないようそれぞれ別のビニール袋に入れましょう。
・冷蔵や冷凍の必要な食品は最後に購入し、速やかに持ち帰りましょう。
(2)食べ物を保存するとき
・冷凍や冷蔵が必要なものは、すぐに保存しましょう。
・冷蔵庫・冷凍庫の詰めすぎに注意。7割程度に。
・冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫はマイナス15℃以下が目安。
・肉や魚は別の容器に入れて、他の食品に肉汁などがかからないようにしましょう。
(3)料理を始める前に
・作業の前や肉、魚、卵を扱った後は、必ず手洗いをしましょう。
・生肉や魚を切った包丁やまな板は、洗ってから熱湯をかけて使いましょう。
・ラップしてある野菜や、カット野菜もよく洗いましょう。
・包丁・まな板・ふきん、たわしなどの消毒を(漂白剤や熱湯又は煮沸が効果的)。
(4)料理をするとき
・調理前には必ず手洗いをしましょう。
・加熱するときは、食品の「中心部を75℃で1分間」を守りましょう。
・調理を途中でやめるときは必ず冷蔵庫に。
(5)食事をするとき
・盛り付けは、清潔な手で、清潔な器具を使って、清潔な食器に。
・食品は室温に長く放置しない(O157は室温だと15~20分で2倍に増えます)。
(6)食べ物が余ったとき
・残った食品は、速く冷えるように浅い容器に小分けしましょう。
・温め直すときは、75℃を目安に十分に加熱しましょう。
・時間がたち過ぎたり、ちょっとでも怪しいと思ったら、思い切って捨てましょう。
食中毒は、一般的に気温が高くなる初夏から晩秋にかけて多発しています。
以上の6つのポイントに気をつけて、毎日の生活の中で食中毒を予防しましょう。
参考文献:厚生省生活衛生局食品保健課「食中毒予防のための家庭用マニュアル」
文責:食養部 伊藤 佳奈