外部より先生をお招きして、倫理委員会開催の講演会が開催されました。
平成25年12月9日(月)18:30より、当院1階のリハビリ室にて講演会が開催されました。
講師として、ひろしまドナーバンク 広島県移植コーディネーター 山本 京子先生をお招きして「心停止後の臓器移植」について講演を行っていただきました。
講演ではまず、臓器提供を患者や患者家族が希望した場合、どのように移植コーディネーターが関わって行くのかについて説明をしていただき移植コーディネーターの仕事内容について話していただきました。
臓器提供には脳死後の臓器提供、心停止後の臓器提供と2つの流れがあり、できうる限り患者本人、ご家族の希望を優先し方法を選択しています。ですが、患者本人の容態によって希望に添えないケースもあるそうです。
臓器提供をするのにも適応基準があり、適応基準に当てはまって初めて臓器提供をすることができます。移植コーディネーターはご家族に移植に関した基準などの説明を行っており、臓器提供の承諾を撤回する自由や、臓器提供をすることにより看取りの時間が短くなること、さまざまな要因により臓器提供ができなくなる場合があることについての説明は細心の注意が必要となるそうです。
今回の講義では、事例を一つ挙げ、患者家族の選択、術後の流れについて実際に移植コーディネーターがどのように患者家族にかかわり、臓器提供が行われたのかを説明していただきました。
患者本人や家族の意思に寄り添い、その決定を尊重してかかわっていくことが大切なのだと改めて実感し、医療にかかわる職種として、命のかかわる問題について今一度考えさせられる貴重な時間となりました。
文責 事務部 高森 夕貴