部門紹介

食養部門 栄養サポート科

栄養サポートチーム(NST:Nutrition Support Team)とは

様々な医療スタッフがチームをつくり、患者さんのNutrition(栄養)を支え、改善を目指す組織です。

当院NSTの特徴

 当院では平成22年8月よりこの活動を開始し、医師や看護師、薬剤師、管理栄養士、療法士(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)、歯科衛生士、臨床検査技師、社会福祉士から構成されるメンバーで、週1回の回診を行い、栄養改善に努めています。また、各職種が自らの専門性を高めるのはもちろんですが、チーム内で勉強会を行い、お互いに研鑽を積むようにしています。

 

<NSTメンバー>

  医師 看護師 薬剤師 管理栄養士 療法士 歯科衛生士 臨床検査技師 社会福祉士
人数 2 6 5 4 3 2 1 1
  • 認定医   1名(外科)
  • 専門療法士 2名(管理栄養士2名)

<チーム内勉強会の一例>

  • 介護保険を利用した栄養管理について 担当:社会福祉士
  • スポーツドリンクが与える歯への影響 担当:歯科衛生士
  • 栄養に関連した検査項目       担当:検査技士
  • 褥瘡(じょくそう)と栄養について  担当:看護師

当院NSTメンバーの役割

チームで患者さんをサポートしています!!

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1 医師

 栄養は元気になるための基本です。栄養状態が良いと、感染症にかかりにくくなったり、筋肉量増加や筋力アップに繋がり、リハビリ効果が飛躍的に現れ、早く社会に復帰したり、退院したりすることが可能になります。医師は、週1回、回診を行い、一人一人の患者さんの状態に応じて最良の栄養方法を提案しています。

2 看護師

 栄養状態が悪い患者さんが、どのようにしたら食べられるようになるか、またそのための援助ができるか、患者さんの人生を栄養によっていかに良いものにできるかを他職種と連携して考え、実践しています。食べることの楽しみを思い出してもらえるよう関わっています。

3 薬剤師

 患者さんの病態に応じた輸液管理及び処方設計支援や各種薬剤の提案を行っています。

4 管理栄養士

 患者さんのところへ伺い、口から食事が食べられるか、どのくらい食べられているか、体重は減っていないかなど日々栄養状態を評価しています。そして、患者さんに必要な栄養量を、病状・運動量に合わせて計算します。
 他職種と情報交換を行い、患者さんの栄養状態の維持・改善に努めています。

5 療法士

 チームの中の療法士は、言語聴覚士、理学療法士、作業療法士それぞれ1名です。

(1) 言語聴覚士
  患者さんの飲み込みの力がどの程度あるかを評価します。そして、どのような形の食事が良いか、
 どのような姿勢で食べたら良いか、食べる速さやひと口の量など、口から食事を食べるための
 アドバイスをしています。
(2) 理学療法士、作業療法士
  理学療法士、作業療法士は、それぞれの患者さんの身体の状態や体力に合わせて、食事をするとき
 のベッドや車椅子を選んで姿勢を調整し、時にはスプーンや箸の種類を考えたりします。
  また、運動の量によって、必要な栄養量は違ってくるので、どの程度リハビリテーションを行って
 いるのかを伝達する役割も担っています。

6 歯科衛生士

 患者さんが美味しく、健康的に食べるために、口の中を清潔にし、噛めるように環境を整え、残っている歯や入れ歯を利用して噛める硬さや大きさを判断しています。

7 臨床検査技師

 定期的に採血を行い、患者さんの栄養状態を血液データとしてチームに報告しています。

8 社会福祉士

 患者さんの、入院前の食事の状態を確認し、病院内で情報を共有したり、退院後の担当者に入院中の食事に関する情報を提供したりしています。入院から退院までのつなぎの役割を担っています。

当院NSTの活動

 当院NSTは「早期に栄養障害を発見し、個々に合わせた安全で効果的な栄養管理を行う」ことをスローガンとしています!!
 患者さんの身体状況(嚥下や口腔内の状態)や体組成分析(体重、筋肉量、体脂肪量)、採血などで栄養状態を評価し、最適な栄養投与経路や栄養剤の選択、エネルギー量の決定を行い、リハビリや回復のサポートを行っています。
 当院の入院患者さんの平均年齢は70歳以上で、脳卒中症例が半数近くを占めています。また、地域医療の支援病院として様々な合併症を持った高齢者の受け入れも行っています。
 脳卒中発症後は、その影響で摂食困難となる方が多くおられます。治療の過程で栄養不良となる危険性も高く、経鼻チューブや胃ろうからの栄養補給を行う場合もありますが、リハビリを実施し、再度口から食べられるよう支援しています。
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